追加:木尾士目 『ぢごぷり 2』 講談社(2010)

2010/08/24(火曜日)

先日、ぢごぷりについて書いた。

書いた翌日、ぢごぷり担当編集者の方、そして
木尾先生と奥様から、ぢごぷり2巻が私の元に送られてきた。

いま、わたしの手元には3冊のぢごぷりがある。

それぞれの方から、ご丁寧にお手紙が添えられていた。

担当編集者の方からは、産後うつにまつわる悲しい事件が多くなっている、
弊社の活躍を期待している、と激励のお手紙をいただいた。

木尾先生と奥様からは、週刊SPA!7月6日号で紙上対談の際、
弊社のことを話してくださったことや、
育児にまつわる悲しい事件が起こり続けているから、
弊社が行っている、妊娠・出産・産後の支援が、
もっと世間に周知され、利用されることを願っている、
というお手紙をいただいた。

本当に、ありがとうございます。
この場を借りて、御礼申し上げます。


「妊娠中からの、女性支援と男性支援の重要性」

お話する場をいただくたびに、データや、行政の仕組みを紹介しながら
論理的にお話するよう努めてきた。

しかし、語れども語れども、反応は、9.9:0.1くらいの割合でダメだしを受ける。

「夫と実母がいれば、問題ないでしょ。」

「お金があれば、問題ないでしょ。」

「仕事がうまくいっていれば問題ないでしょ。」

毎回、事例を出しながら、そうではありません、というが
男女問わず、伝わりにくい。
社会支援をモットーとしている人や団体ですら、
場合によっては、鼻で笑われたり、怒られたりする。


男性にはわかりづらい話、という方もおられるが
実は、男性のほうがよくおわかりになっているケースもある。


多様性を認める社会を、といいながら
多様性が認められない、この生きにくい社会を
諦めたい気持ちになることがある。

だけど、少なからず、このお手紙のように、支えてくださる方々がいる。

そして、「谷口にしゃべらす機会をつくらにゃならん」と
講師に呼んでくださる方々がいる。


だから、もう少し諦めず、踏ん張っていこう、と思う今日この頃です。

Wrote by Taniguchi : 11:30 | コメント (0)

木尾士目 『ぢごぷり 2』講談社(2010)

2010/08/10(火曜日)

昨年、現場に寄り添うことから始まるケア、というリレー講座をした。
講師の一人として来てくださったのが、木尾先生だった。

初めてこの作品を読んだとき、かなりの衝撃も受けたがそれ以上に
「よくぞここまで描いてくださった!」
という、感謝のような気持ちでいっぱいになったのを覚えている。

そして、「この方に語ってもらわねば!」と直感的に思い
講談社に電話して、担当の方をつかまえ講師の交渉をしたのも
ナツカシイ思い出である。


私自身は、子どもを産んではいない。
しかし、この主人公である母親の気持ちに、語弊はあるかもしれないが
「共感」した。

私が看護学生だった頃、助産師である母性学の教授が
授業中にこうおっしゃった。

「母性は、本能ではありません。」

静まり返る教室と、言い切った教授の姿を今でも覚えている。
その後、教授は40代という若さでがんで亡くなられたので、
その言葉は、私の中で、彼女の遺言という位置づけにある。

この本を読んで、主人公が発するセリフに
「考えられない」とか「理解できない」とかおっしゃる方もいるだろう。
しかし。

感情は、自由ではないのか?

殺意を感じても、感じたこと自体、仕方のないことではないのか?

感情を吐露されて、その応対に困る自分がいるから、
そんなことを言ってくれるな、という防衛反応が
理解不能という表現になるのではないか?

感じたことは感じたこととして受け止め

「では、どうする?」

ではないだろうか。


何が書きたかったかというと。
このような名作が、2巻で終って残念、ということです、はい。


Wrote by Taniguchi : 18:09 | コメント (0)

『リフレクティブ・マネージャー一流はつねに内省する』光文社新書

2010/02/24(水曜日)

その昔、新人ナースだった頃、勤務部署とは違う場所で
カルテの中に間違いを見つけた。

私が勤務する部署が出した指示が、間違っていないかと確認したら
薬液の量が間違っていた。
いまのように、電子カルテの時代ではない。書いて伝え、見てうつす。
そんな作業が全盛期の頃だった。

ただでさえ、新人ナースは自分の部署ではない場所にいるだけでも緊張する。
それなのに、『うつし間違えを指摘する』ということは、ハードルが高い、難度も高い。
しかし、そこはいわねばならぬ。

このままだと、明日の朝、間違った量が患者さんにいってしまう。
あたりを見回すと、ナースはすべて出払っており、
そこには婦長と医師しかいなかった。

「あのう。」

恐る恐る声をかけた相手は、婦長さんだった。
返答は、ない。

「あのう、薬液の量なんですけど。」

返答は、ない。声が小さいのかと思った。
さっきより大きな声で言った。

「あのう、薬液の量が、」

といった瞬間、婦長さんは振り向きざまにこういった。

「うるさいわよ!!!」

そういって、またそっぽを向いてしまった。


いまから思えば、よほど機嫌が悪かったのか、
よほどタイミングが悪かったのか、
それとも、間違いなどあるはずがないと思ったのか、
新人のクセにと思ったのか、等々さまざまな理由は思い浮かぶが、
そのときは、ただただ
「こわい。」と思った。

薬液の量の間違いは、たいしたことがないのか?
いやいや、たいしたことあるだろう。
新人ナースは他部署の婦長に声をかけてはいけないのか?
いやいや、そんなことはないだろう。

頭のなかで、ぐるぐるいろんな思いが回っている。
その場に立ち尽くしていると、1人のナースが戻ってきた。

この人に言うしかない。
いやしかし、また怒鳴られるのか?
いや、それでもいわねばならんだろう。

「あのう。」

たぶん、蚊のなくような声だっただろう。
それでも、そのナースは応えてくれた。

「ん、なに?」

薬液の量が、指示と違うんです。

「あ、ほんとね、直しておくわー」

ああ、よかった。ほっとしすぎて泣きそうだった。
地獄に白衣の天使、だった。


それから半年が過ぎ、新人ナースは院内研修として
「接遇研修」なるものを受けることになった。

接遇研修委員長は、あの婦長だった。倒れそうになった。(笑)

回線がつながっていない練習用の電話の受話器を握り締め、
「はい、もしもし。」といいながら、「へんな病院」と思った。

あれから時は過ぎ、その病院をやめた私は、ある勉強会に参加した。
懐かしいその病院が会場だった。

受付にいくと、私が勤務していた頃はスタッフだったナースが
婦長になっていて、受付をしていた。
私を見るなり、冷ややかな視線を投げ、冷ややかな言葉を投げた。
一度も一緒に働いたこともなければ、先輩後輩の間柄でもない。

研修会終了後、まだその病院に残っている同期の桜である友人に
なんであの人ああなの?といった。

友人は、申し訳なさそうに言った。

「あれでも、接遇研修委員長やねん。」

この本を読みながら、きっと組織は、一番その研修が必要な社員に
研修の責任者をやらせるんだろうなあ、と思った。

私が経験した限りにおいて、それは費用対効果は低いです。

Wrote by Taniguchi : 14:23 | コメント (0)

ヘッテルとフエーテル 本当に残酷なマネー版グリム童話

2010/01/14(木曜日)

今まで、不思議なことがいろいろあった。
それらに対して抱いた疑問が的外れではなかったと安心させてくれた本。

追伸:今年の大学生向け講義でこれをプレゼントしようと思いました。

Wrote by Taniguchi : 18:04 | コメント (0)

2009現場に寄り添うことから始まるケアリレー講座終了御礼!

2009/12/24(木曜日)

2009年12月19日土曜日。

現場に寄り添うことから始まるケア~妊娠・出産・産後の一貫支援を考える
リレー講座~が無事千秋楽を迎えた。

どこの馬の骨ともわからぬ小さな会社が主催する講座に、
本当に多くの看護職が、大変な勤務をやりくりしてきてくださった。

この日を無事に迎えられたのは、参加していただいた看護職の方々と、
受付等に協力していただいた看護職の方々のおかげです。

本当にありがとうございました。

講座最終日は、某交通路線のダイヤが乱れ、参加者から
「会場に行けません」という連絡が入ったが、そもそも
「来れない場合はご連絡を」とお願いをしていないのにきちんと
ご連絡を下さる。素敵だ。
(思えば、講座初日も某交通路線は「運転手の体調の都合」で遅れた。)

こんなにすばらしい参加者が集まってくださり、ありがたい限りである。

しかも、ずっと講座に参加し、最終日に来られないという某病院の
役職の方からは
「今日はいけないけれども、このような取り組みを
本当に応援している。これからもがんばって!」

という、激励メールまで届いた。

涙が出た。

参加者は、京都市にとどまらず、兵庫県・大阪府・奈良県・滋賀県、
そして岐阜県からもお越しになった。

主催者冥利につきる。

リレー講座を開催する当初、参加者は、夜勤をされていない看護職、と
考えていた。
ところが、ふたを開けてみれば、夜勤明けで来られる方が多数おられた。
「勤務のやりくりが大変」といいながら来てくださる方が多数おられた。

「何かひとこと」というアンケートの欄には、
「スタッフの方、がんばってください。」
という激励まで書いてくださる方々が少なからずおられた。
「この講座で聞いたことを、仕事に活かすことができるのでうれしい。」
と書いて下さった方がおられた。

本当にありがたい限りである。

どうしても、ここまで参加してくださった皆様に何かプレゼントをしたい。
でも、予算が無い。
そこで「きょうと元気な地域づくり応援ファンドML」に
ずうずうしくも
「プレゼントを協賛してくれませんか」と投げかけた。

すると「株式会社磯のや」さんが
新製品をご提供くださった。
しかも当日、直接新製品をお渡ししたいと舞鶴市から京都市まで
きてくださった。ありがたい限りである。
新製品を言いたいけど、まだ、HPに掲載されていないので、
「日本初の画期的なサプリメント」とだけ申し上げておく。

京都おぶぶ茶苑さんも多種のお茶をご提供くださった。
茶葉が見える包装なので見ても楽しめ、お茶のネーミングでも楽しめる。
ありがたい限りである。

講座参加者の皆様、協力してくれた看護職の皆様、
講師を快諾してくださった皆様、
協賛してくださった森永乳業株式会社様、
協力して下さった講談社の皆様、
プレゼントをご提供くださった株式会社磯のや様、
京都おぶぶ茶苑様、
本当に本当に、ありがとうございました。

*余談*
リレー講座で酷使した2009年購入のパソコンは、ほんのついさっき
故障しました。来年まで帰ってきません。。。
でも、大きな仕事が終わったあとに故障したパソコンを
誉めてやろうと思います。

皆様、よいお年を。

Wrote by Taniguchi : 19:50 | コメント (0)